種のことは生命にかかわりますから、日本というより人類にとっての大問題。何党うんぬんではなく、超党派で取り組むべきことでしょう。
F1の種のことを知らない人も多いというのは危機的な状況ではないでしょうか。重要でないことが垂れ流され(スピン報道)、とんでもないことが起きているのに大きく報道されない。だからこそ、それをお傳えしたいと、かつて講演会を企画したわけです。不妊も根本原因を知らなければ、適切な対処はできません。
食も物も衣服もみな、昔はほぼ国内でまかなっていました。
今はあらゆる分野で多国籍企業の支配が進んでいます。
「回転ドア」が常態化している米国もそうですが、国家さえ駒として使われているのです。また、大企業の場合、日本の会社だと思っている企業も多くが外資系になってしまっています。(外国人持ち株比率の例、LINE93%・日産自動車69.6%・すかいらーく66.2%・ソニー56.8%・良品計画(無印良品)50.7%など。※会社四季報より)
このような状況は、日本からお金が流出する原因で経済的にも私達の暮らしに大きな影響があります。
私が「Made in Japan」「国内で循環させよう」としくこく言う理由のひとつです。
母が亡くなって思ったことですが、最も大事なことは
「継承すること・繋いでいくこと」
だと考えています。
子孫・植物の種、日本の自然・物造り・傳統・文化などが、ないがしろにされてきました。
受け継がれてきたものを私達の世代で途絶えさせていいのでしょうか。
未来の人達から恨まれないでしょうか。
先日のパネルディスカッションでもお話しましたが、食だけではなく、衣服の国内自給率も危機的な状況です。
いつも言っているように
「日本は取り入れなくていいものを取り入れ、守るべきものを捨ててきた」
と思います。解決策は、逆のことをやれば良いだけです。
不必要な物(CMで必要だと思いこまされ)を買う⇔買わない
安全面で問題がある物(そういう物だらけです)を買う⇔安全な物を買う
化学物質を使ったものを買う⇔自然なものを買う
エコじゃない物を買う⇔エコなものを買う
外国製の物を買う⇔日本製を買う
偽物を買う⇔本物を買う
一人一人=私やあなた、が生き方を考え、行動に移す時だと思います。
幸いにも私達は大きな力を持っています。
良くも悪くも世界はお金で動いていますので、皆がお金の使い方を変えれば、世界は変わります。
企業は売れる物を作ります。買わなければ作るのをやめます。
「買物は投票」です。
先日のパネルディスカッションでも暮らし方・考え方について話し合い、私は「氣付く人の割合が少ない、氣付いても実践する人の割合はもっと少ない」と言いました。それが世界が変わらない原因ですが、山梨トリビアの前田さんが、流石の一言を仰いました。
「オセロでひとつが黒から白に変われば、次々に黒が白に変わっていく」と。
完璧でなくていい。できることひとつから始めればいいのです。
以下に、山田正彦元農林水産大臣のフェイスブックの記事を共有します。
『野菜の種は20年前までは、全て国産であったものが、今では90%が海外で生産され、F1の種に代わってしまいました。
F1の種子は自家採取できず、毎年種子を買わなければなりません。
トマトの種もかつてはどの町にもあった種もの屋さんから一粒2円ほどだったのが、今では一粒35円、メロンの種は45円です。
今日は飯能市にある、昔から日本各地で受け継がれてきた野菜の種を頑固に守っている「野口のタネ」を訪ねました。
野口勲さんから、自身が販売している伝統的な固定種とF1の種との違いを色々お聞きしたのです。
F1の種は雑種で、メンデルの法則で一代目はそれぞれの優性がでるので、たとえば京都の赤かぶと仏国の飼料用のかぶとでは成長の早い、大きい赤かぶができることに。
それには、数百万本に1本しかないとされている雄性不捻を見つけて、それを母として雄性不捻種を大量生産して、それを基に雑種を創ることになると。
確かにプロ農家にとって生産性が上がって経営上は有利ではあり、豆類、レタス等菊科のもの以外の野菜はF1の種子が主流になってしまった。
しかし、野口さんの話では、F1では味が昔からの固定種とは異なること、雄性不捻種を基に創るので人の精子が弱くなって不妊が増えている原因ではと。
それにしても、種子法が廃止されて、コメ、麦、大豆は国の管理がなくなり、民間に全て任せることになれば、コメも住友化学の「つくばSD」日本モンサントの「とねのめぐみ」等F1の種子に代わってしまうのでは。
さらに、政府は遺伝子組み換えのコメの種子WRKY45が作付の申請がなされれば、承認の用意をしている。』