岡山県倉敷市の生んだ大実業家で倉敷紡績(クラボウ)や倉敷絹織(現・クラレ)などで多数の社長を務めた大原孫三郎氏は、生前このように語っていたそうです。
「仕事を始めるときには、10人のうち2・3人が賛成するときに始めなければいけない。1人も賛成がないというのでは早すぎるが、10人のうち5人も賛成するようなときには、着手してもすでに手遅れだ。7・8人も賛成するようならば、もうやらないほうがいい」
父・保坂紀夫が40歳で大企業の工業デザイナーを辞めて、「クラフトショップを始め、竹の造形作家になる」と言った時に賛成した人は、10人に一人もいなかったでしょう。38年経って「大正解」と答えがでましたが。