いよいよ明日から夢の3展同時開催です。今日は手造り銅器展についてご紹介します。
昨日は休業日でしたが、品物が届いたので夕方~夜に展示をしました。この展示会は2年振り5回目で、今までは開始前日に職人の島倉さんがいらして準備をしてくださっていたのですが、今回は在廊日を包丁の無料研ぎに合わせて23~25日(箒の職人は16~18日)にしていただいたので、私が行いました。
通信にも書きましたように、うちでは島倉さんの湯沸・急須・ぐい呑・おろし金・片手鍋・フライパンなどを気持ち良く重宝に使わせていただいています。品物を出しながら「やはり素晴らしい」と思いました。質が良くて、美しく、1つ1つの品に島倉さんの職人魂が感じられるのです。こういう物を手にすると、買うのではなく「買わせていただく」、使うのではなく「使わせていただく」、感謝の気持ちが生まれてきます。100円の物では、絶対に味わえない気持ちです。使う物も食べ物も「作り手の顔が見える物を購入する」ということは、とても大事なことだと考えています。
ほぼ毎日急須を使わせていただいていますが、小さくてもたっぷりお湯が入り、軽くて割れない、切れ良し、お茶が美味しい、銅分の摂取もでき、長年使うと味わい深い色合い風合いに変化しますので、使うのが楽しい。そうしますと毎日が楽しくなりますから、幸せになります。それが「本物は人を幸せにする」の意味です。今回の展示では、上記以外にポット・茶筒・茶壷・茶托・茶箕・急須台・カップ・片口・ミルクパン・天ぷら鍋・すきやき鍋・親子鍋・玉子焼き・ボウル(お菓子作り用)・燗鍋・うどんすき・珈琲ポット・珈琲豆入・珈琲受け鍋・珈琲ドリッパー・コースター・菓子皿・トレイ・文鎮・ペン皿・しおり・ペーパーナイフ・花瓶・たらい・茶道道具(火鉢・水注・建水・蓋置・柄杓)・風鎮と多種多彩な品が揃いました。
TBSの「がっちりマンデー」で全国放送された口打ち出しの湯沸もございます。これは信じられないほど気が遠くなるような手間がかかる志事ですし、60年使っている茶筒・22年使っている急須は必見で、ぜひ実物を生でご覧いただきたいのです。何か感じるものがあるはずです。
日本は本当にすごい国ですし、このように「本物を永く大切に代々受け継いでいく」のは、世界に誇る素晴らしい日本の文化です。それを我々の世代で途絶えさせてよいはずがなく、「次の世代に繋いでいきたい」というのが私の想いです。