傳え手

2018-08-21 | お客様の声

 私は、自らを「傳え手・繋ぎ手」と名乗っています。名刺にもそう入れています。
店で職人さんの工芸品・作家さんの作品の素晴らしさを傳える志事を長年やってきました。当たり前のことですが、100点の商品や作品を「100点ですよ」と傳えることは、非常に重要です。
来店されても、品物をご覧になるだけだと10点分しかわからずにお帰りになってしまいます。

 著書『「八方良し」を目指して 日本・山梨を元氣に!』の副題は「すべては知ることから始まる」です。本の中で、
「人は未体験のことを正しく想像できない」ので、「体験・体感が大事」と書きました。
 ですから、店では説明を聴いていただくだけではなく、持ったり、触ったり、椅子には座っていただいたり、国産いぐさの香りを嗅いでいただいたり、風鈴の音色を聴いていただいたり、体感していただくことや比較したものをご覧いただくことによって残りの90点分や真の本物、世界最高の日本の物造りの凄さや素晴らしさを知っていただく。これが私の志事です。
 夏は甲府店を閉めて、八ヶ岳の保坂紀夫・竹の造形美術館で、父の作品と人生をかけて行なってきた志事をご理解いただけるように解説をさせていただいています。
昨年までは事前予約制ではなかったため、私が解説できないことが多かったのですが、今年は予約制にしたことにより、途中で途切れたりすることもなく解説できるようになり、お客様の理解度が相当上がっているように感じていますし、入館料を今年から上げさせていただきましたが、満足度も昨年までよりも上がっているように思います。
 
 19日にご来館のお客様のご感想をひとつ紹介させていただきます。
今日は、丁寧に作品をご解説いただきまして、ありがとうございました。
竹の無限の可能性、そして、それを自在に表現したお父様の感性と技術力、表現力、素晴らしいの一言でした。また、「竹はプラスチックである」とのお言葉は、21世紀を生きる私たちへの助言であり、警鐘とも受け取りました。
 今日は作品解説、そしてよりすぐりの(日本の匠と美の)品々のご紹介と、素晴らしいお時間を本当にありがとうございました。』


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