今日以下にご紹介するのは、新型コロナについて辻 仁成さんがフランスの哲学博士との会話を書いた記事です。私の考えとかなり近いところが多いですが、日本ではこういう考え方の人は少ないでしょう。
「遅かれ早かれ、人類のほとんどがかかることになるんだよ。そうならないと、終息なんてないんだ」
「いずれ罹るなら、早めに罹って抗体を持ちたい。問題は重症化するかどうかだ。80%の人間は軽症で済むし、想像するに、無症状がほとんどなんだ。感染者数なんかあてになるものか、何倍も感染者はいる。」
「俺の周りの仲間たちもみんな罹った。ほとんどがちょっと頭が痛くなり、倦怠感に見舞われ、喉が痛くなって、で、おしまい。もちろん、中には重症化して入院してしまった奴もいるし、俺の周りの奴じゃないけど、大学関係者で死んだ人もいる。でも、全フランスの人口からすると多くない。今日までに1万3千人ほどの死者が出てるが、インフルエンザで罹って死ぬ人の数知っているか?肺炎にかかって死んでる人が何人いるか知っているか?癌で死ぬ人や白血病で死ぬ人も大勢いるんだ。コロナだけが病気じゃない。その中に自分が入る確率はどのくらいだと思う? っていうか、いつか俺もお前も死ぬんだ。ほとんどの人が無症状で終えているのがcovid19の正体だ。なんで、こんなにバカみたいに広まってるのかって言うと、こいつは新種のウイルスだから誰も抗体を持ってない。だから集団免疫がないせいで、物凄い速度で感染してしまう。潜伏期間が長いし、無症状者が多いから、リンクの分からない重症者が不意に出てみんなビビッてしまう。絶対に罹りたくないなら、無人島に行くしかない。核戦争下のシェルターに逃げ込むような感じにならなきゃならない。この俺が、そんな生活できると思うか?出来ない。マスクをするのでさえも嫌なんだ。もちろん、重症化したくはない。呼吸するたびにガラスを吸い込むような苦痛を覚えるのもごめんだ。でも、ならない可能性の方が圧倒的に高い。だから俺は、早めに罹ってだな、軽症程度で潜り抜け、抗体を獲得し、早めにこの精神的な苦難から逃げ出したいんだよ。俺にとっては罹ることより、毎日、家の中でじっとしていることの方が命を脅かしている。そういう人間も大勢いるんだ。政府はとっととこういう封鎖をやめて、みんなに感染させるべきだ。集団免疫を持つしか、人類がこのウイルスに勝つ方法はないんだよ。お前作家だろ?そんなこともわからないのか?」
「心が壊れてまで生き残りたくはないんだ。普通に生きていても交通事故にあって死ぬ人間が数えきれないほどいる。アフリカでは数秒に1人の割合で子供が餓死してる。みんな騒ぎ過ぎるんだよ。バカみたいにビビり過ぎている。アホか。こういう意見を言うと、一部の人間に叱られるのはわかってるが、みんな怖がり過ぎてるんだ。コロナに罹っても、どっちみち重症化するまでは、病院のベッドは塞がっていて入れない。でも、人工呼吸器を何週間もつけないとならない。苦しくなったら昏睡状態にさせられ、運が悪けりゃ、そのままあの世行き。そもそも薬なんかないんだ。罹ったら俺は自分の部屋の鍵をかけて、そこで自分の運を試すだけだ。おかしいか?」