以下は科学ジャーナリスト、日本消費者連盟顧問 天笠啓祐氏の記事です。
初めての『人間の遺伝子組み換え』危険なワクチン、大規模契約の実態
政府は新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)ワクチンの確保に向けて動いてます。7月31日には米国ファイザー社との間で、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンについて、来年6月までに6000万人分の供給を受けることで基本的に合意したと発表しました。
8月7日には英国アストラゼネガ社との間でもウイルスベクター・ワクチンについて、来年初頭から1億2000万回分の供給を受けることで基本合意したと発表しました。
先進各国がワクチンの確保で競っていますが、日本も積極的に動いています。
まだワクチンそのものはできておらず、その有効性や安全性すらわからない段階での合意です。
政府は同時に、日本でのワクチン開発を支援しています。開発期間を短縮するため、基礎研究、動物実験、人間での臨床試験と、本来は段階を踏んで進めるべき開発に特例を設け、並行して進めてもよいとしました。日本独自の開発では、大阪大学と同大学発のベンチャー企業のアンジェス社、タカラバイオ社が組んで開発を進めているDNAワクチンや、第一三共が東京大学医科学研究所と組んで開発を進めているmRNAワクチンなどがあります。
ロシアで開発され、実用化一番乗りとされている「スプートニクⅤ」は、ウイルスベクター・ワクチンです。
『人間の遺伝子改造につながる』
このように、これまで見たことも聞いたこともない、ウイルスベクター・ワクチン、mRNAワクチン、DNAワクチンといった新しいワクチンが次々に登場しています。これら新型遺伝子ワクチンは、ワクチンそのものを使って人間に接種する従来のワクチンとは異なり、体内に遺伝子を入れワクチンの機能を持ったタンパク質(抗原)を作るようにします。これは「人間の遺伝子組み換え」です。とくに遺伝子が生殖細胞に移行すれば、人間の遺伝子改造につながります。
従来のワクチン開発は、通常は10年、最低4〜5年を必要とすることから時間を短縮できる新型遺伝子ワクチンへと、開発の方法が大きく変化したと言えます。しかし、人間の遺伝子組換えや、段階を経ずいきなり臨床実験を進めることは人体実験であり、ナチス・ドイツの経験を踏まえ先端医療における人体実験を禁止した、世界医師会によるヘルシンキ宣言(1964年)に違反する行為だと言えます。
有効性にも疑問があります。新型コロナの実像はわかっておらず、感染者でも急速に免疫反応が衰えるなど、多くの問題点が指摘されています。新型コロナはSARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスの変化したものですが、先行して開発されてきたSARSワクチンが十数年たった現在も開発されていないのは、このウイルスの性質や振る舞いがいまだによくわかっていないことにあります。
ワクチンは人間の複雑な免疫システムに介入するため、このような無理な人体実験がアレルギーや過敏症、自己免疫疾患にもたらす危険性があります。もともとワクチン接種は社会防衛のために行われてきたものです。今回もオリンピックや経済活動のためであり、そのために行われる人間の遺伝子組み換え、人体実験だと言えます。