今まで読んだ本の中でも5本の指に入る素晴らしい本だと思い、私の著書『「八方良し」を目指して』で、西国分寺のクルミドコーヒー店主・影山知明さんの『ゆっくり、いそげ カフェからはじめる人を手段化しない経済』をご紹介しています。
影山さんについては、6月7日の記事
http://www.hosaka-n.jp/blog/cat07/3973.html
もご覧ください。
9月9日の影山さん・渡邉格さん・私3人の講演+懇親会
出版記念イベント「持続可能な共生循環型社会の創りかた」
https://www.facebook.com/events/181462042512604/
の準備にあたり、もう一度『ゆっくり、いそげ』を読み直してみました。やはり、凄い本だ、影山さんは凄い人だと改めて思いました。もう何度でも読んだ方が良い感じで、ロングセラーなのも頷けます。
店を運営していく上で、反省点も指摘していただいたようでしたし、忘れてしまっていた内容「物事の本質は、案外にシンプル」(同意見です)もいくつかありました。
私も現場の重要性を本にも書きましたが、一番素晴らしいのは、
「本書で触れていることは理論ではなく、実際にやってみたこと」だということです。
日々実践をしながら新しい経済の仕組みを模索されてきました。
影山さんもあるようですが、私も「言っていることが綺麗事だ」と言われたことがありますが、まったく綺麗事ではありません。私も影山さんも現場で考え続け、様々な実践や試行錯誤しながら店を続けています。他にも的外れなことや誤解して(保坂さんは恵まれているから的なこと)色々と言ってきた人もいました。私は店で20代の時は年収60万(月収5万円)でしたし、母は一昨年突然亡くなるまで、文字通り身を粉にして34年間働きました。的外れな悪口(批判ではない)を言う人は、軒並みやったことがない人です(愛のある批判は有難いです)。
「経済は目的ではなく手段である」こと。
店を運営する「根本の動機であり目的が、お金ではない」こと。
とても重要なところです。
今の世で加速しつつある「無人化・自動化・なんでもネット」の流れ。これは
「感謝の氣持ちを失わせる」
私もそう思います。そして、感謝しない→大切にしない、となると思うのです。
また、この本は個人経営者は必読と言えます。なぜなら、小さな店が存続していくための試行錯誤や方法・考え方が紹介されていて、とても勉強になります。
「交換を不等価にすることで次なる交換を呼び込み、交換を継続させる」
この文だけ読むとわかりづらいと思いますが、前後の文を読むとよくわかります。
そして、地域通貨が続かない理由も述べられています。色々なことを学べて、全国民に読んでもらいたい本です。私の本や9月9日のイベントによって、影山さんの本を知って読んでいただけた方もいらして、とても嬉しく思っています。
稿を改めて、本の中でグッときたところをご紹介するつもりです。